「林業って、ぶっちゃけ食べていけるの?」転職を考えたとき、真っ先に頭に浮かぶのはお金の不安ですよね。実は、林業従事者の平均年収は約350万円〜450万円と言われており、日本の平均よりは少し低めなのが現実です。
でも、選び方次第で年収500万円を超え、豊かな田舎暮らしを満喫している若手も増えているって知っていましたか?この記事では、未経験から林業に飛び込み、安定した生活を手に入れるための具体的な戦略を、私の知人の実体験を交えてお伝えします。読み終わる頃には、あなたにとって林業が「食えない仕事」から「自分らしい生き方の選択肢」に変わっているはずですよ。
「林業は生活できない」という噂、実際に年収を調べて分かったこと

林業と聞くと「給料が安くて生活が苦しそう」というイメージを持つ人が多いですよね。確かに、華やかな都会のIT企業や大企業に比べれば、額面上の数字は見劣りするかもしれません。
しかし、生活の質や支出のバランスまで含めて考えると、一概に「生活できない」とは言い切れないんです。
まずは、私たちが一番気になる「お金」のリアルな数字を見ていきましょう。統計データと現場の声を照らし合わせると、林業の給与体系が以前とは少しずつ変わってきていることが分かります。
昔ながらの「日雇い」のようなイメージは、今や過去のものになりつつあるんです。今の林業がどれくらいの収入を得られるのか、具体的なシミュレーションも含めて詳しく見ていきますね。
結論から言うと、林業だけで贅沢な暮らしをするのは難しいかもしれませんが、工夫次第で「家族を養い、貯金もできる」レベルの生活は十分に可能です。そのためには、まず現状の相場を知ることが大切です。
ぶっちゃけいくら?林業従事者の平均年収を他産業と比較
林業の年収を語る上で避けて通れないのが、全産業の平均との比較です。厚生労働省の調査などを見ると、林業従事者の平均年収はおよそ350万円から450万円の間に収まることが多いようです。
日本の平均年収が450万円前後であることを考えると、平均よりやや低いか、同等といったところですね。
林業の収入にまつわる数字
- 平均年収は約350万
- 初任給は月18万円
- 賞与は年2回支給
この数字だけを見ると「やっぱり少ないな」と感じるかもしれません。しかし、地方での生活コストの低さを考慮に入れると、都市部で年収500万円稼ぐのと実質的な生活水準は変わらないことも多いのです。
若手でも年収400万円を目指せる理由
最近では「緑の雇用」という国の補助事業のおかげで、未経験の若手でも最初から安定した月給をもらえる企業が増えています。以前は経験を積まないと給料が上がりませんでしたが、今は研修期間中もしっかりと給与が保証される仕組みが整っているんです。
私の友人も、20代後半で林業に転職しましたが、1年目から年収320万円を確保し、3年目には現場責任者として400万円近くまでアップしていました。地方の家賃が3万円程度であることを考えれば、かなり余裕のある暮らしだと言えますよね。
役職がつくと年収500万円も夢じゃない
林業の世界でも、キャリアアップとともに年収は着実に上がっていきます。現場の班長や、高性能林業機械を使いこなすオペレーターになると、手当がついて年収500万円を超えるケースも珍しくありません。
特に、大規模な森林組合や、民間でも経営基盤が安定している会社であれば、ボーナスも4ヶ月分以上出るような場所もあります。ただの肉体労働としてではなく「技術職」としてスキルを磨くことが、年収アップの最短ルートになるわけです。
給与の格差はどこで決まる?日給制と月給制の大きな違い
林業で「生活できない」と嘆く人の多くは、実は「日給制」で働いているケースが目立ちます。林業には、働いた日数分だけお金がもらえる日給制と、天候に関わらず一定額が支払われる月給制の2種類があるんです。
この選択を間違えると、梅雨の時期や雪の多い冬場にガクンと収入が落ちてしまいます。
給与体系を選ぶポイント
- 月給制は収入が安定
- 日給制は残業代重視
- 賞与の有無を確認
安定して生活したいのであれば、間違いなく「月給制」を導入している会社を選ぶべきです。最近のホワイトな林業会社は、雨の日でも室内での研修や機械のメンテナンス作業を割り当て、月給を保証してくれます。
日給制の落とし穴とメリット
日給制の場合、1日1万2,000円から1万5,000円ほどが相場ですが、雨で山に入れない日が続くと、その月の給料が15万円を切ってしまうこともあります。これが「林業は食えない」と言われる最大の原因です。
一方で、ベテランの中には「働いた分だけ稼ぎたい」と、あえて日給制を選び、繁忙期にガッツリ稼ぐ人もいます。しかし、未経験から始めるあなたが家庭を持っているなら、まずは月給制の会社を探すのが鉄則です。
生活の基盤がグラグラしていては、仕事に集中できませんからね。
月給制を導入するホワイト企業の探し方
月給制を採用している会社は、従業員の福利厚生を重視している傾向があります。求人票を見る際は、基本給だけでなく「固定残業代の有無」や「雨天時の対応」を必ずチェックしましょう。
面接で「雨の日はどうされていますか?」と聞くのは、決して失礼なことではありません。しっかりとした会社なら「事務所で書類作成や機械の整備をしてもらうので、給与は変わりませんよ」と答えてくれるはずです。
こういった会社を選ぶことが、林業で「生活の質」を守るための第一歩になります。
手取りを増やす秘策、補助金や住宅手当をフル活用するコツ
林業で賢く生活している人は、給料以外の「支援」を最大限に利用しています。地方自治体にとって、若い林業従事者は喉から手が出るほど欲しい人材です。
そのため、移住支援金や家賃補助など、驚くほど手厚い制度が用意されていることが多いんですよ。これらを知っているかいないかで、手元に残るお金は年間で数十万円も変わってきます。
活用すべき主な支援制度
- 移住支援金100万
- 家賃補助月3万円
- 資格取得費の全額補填
家賃が3万円の地域で、月3万円の補助が出れば実質タダで住めることになりますよね。浮いたお金を貯金や趣味に回せるのが、林業×地方暮らしの隠れた魅力なんです。
「緑の雇用」制度で研修中も給与が出る
未経験者が最も活用すべきなのが「緑の雇用」という事業です。これは国が林業への就業を支援する制度で、採用した企業に対して研修費や人件費の補助が出ます。
このおかげで、会社側は未経験のあなたに教育を施しながら、しっかりとした給与を支払うことができるんです。研修期間中は、チェーンソーの扱いや山の歩き方を学びながらお金がもらえるという、まさに至れり尽くせりの状態。
転職直後の「スキルがないから稼げない」という不安を、この制度が解消してくれます。
自治体独自の「林業ボーナス」を狙え
自治体によっては、林業に従事することを条件に、独自の奨励金を支給しているところもあります。例えば、就業から1年ごとに10万円が支給されたり、結婚や出産に際して手厚い祝い金が出たりするケースです。
私の知り合いは、長野県の某村に移住して林業を始めましたが、村の住宅支援と林業奨励金を組み合わせて、20代で一軒家を建ててしまいました。都会では考えられないようなスピード感で資産形成ができるのも、林業という「地域に根ざした仕事」を選んだ特権かもしれませんね。
なぜ「林業は食べていけない」と後悔する人が後を絶たないのか

明るい面ばかりをお話ししてきましたが、現実には「こんなはずじゃなかった」と数年で辞めてしまう人がいるのも事実です。林業は決して楽な仕事ではありません。
自然を相手にする以上、人間の思い通りにいかないことが多々あります。その厳しさを理解せずに飛び込んでしまうと、心も体も、そして家計もボロボロになってしまう恐れがあります。
なぜ彼らは「食べていけない」と感じてしまうのか。その原因を探っていくと、単なる給料の額面だけではない、林業特有のハードルが見えてきます。
これから挑戦しようとしているあなたには、ぜひこの「失敗のパターン」を反面教師にしてほしいと思います。事前の覚悟と準備があれば、これらのリスクは最小限に抑えることができるからです。
早期離職の理由や、移住後に直面する現実的な問題について、包み隠さずお伝えしますね。ここを乗り越えられるかどうかが、林業を一生の仕事にできるかどうかの分かれ道になります。
体力の限界?「3K」の壁を乗り越えられず辞めていく現実
林業は今でも「きつい・汚い・危険」の3K職場と言われることがあります。特に「きつい」という点に関しては、想像を絶するかもしれません。
急斜面を重いチェーンソーを持って登り降りする作業は、ジムに通っている程度では太刀打ちできないほどの負荷がかかります。この肉体的なハードさに耐えられず、最初の数ヶ月で挫折してしまう人が多いのです。
早期離職を招く体力の悩み
- 腰痛や膝の痛み
- 夏場の猛暑による疲弊
- 冬の極寒の中での作業
この肉体的な辛さが、精神的な余裕を奪い「こんなに辛いのに、これっぽっちの給料か」という不満につながってしまうわけです。体が資本の仕事だからこそ、自己管理ができないと継続は難しいでしょう。
若さを過信して体を壊すパターン
20代の元気な若者が「体力には自信があります!」と入社してきても、半年後には整体に通い詰めている……なんて光景はよくあります。山の歩き方にはコツがあり、力任せに動くとすぐに膝や腰を痛めてしまうんです。
ベテランの職人さんは、一見ゆっくり動いているように見えて、実は最も効率的で体に負担の少ない動きをしています。この「技術としての体の使い方」を習得する前に、無理をして体を壊してしまうのが、若手の失敗あるあるです。
体が動かなくなれば、当然収入も途絶えてしまいますからね。
精神的なプレッシャーと危険性
林業は常に死と隣り合わせの仕事です。伐倒した木が予想外の方向に倒れてきたり、蜂に刺されたり、滑落したりと、一瞬の油断が命取りになります。
この緊張感に毎日さらされることで、精神的に疲弊してしまう人も少なくありません。「給料のために命をかける価値があるのか?」と自問自答し始めると、モチベーションを維持するのは難しくなります。
安全管理が徹底されていない古い体質の会社に入ってしまうと、この不安はさらに増大し、離職へと拍車をかけてしまいます。
雨の日は給料ゼロ?天候に左右される不安定な暮らしの罠
先ほども少し触れましたが、天候による稼働日数の減少は、林業従事者の家計を直撃する大きな問題です。特に日給制の現場で働いている場合、長雨が続く梅雨時や、雪で山に入れない冬期間は、収入が激減します。
この「不安定さ」こそが、家族を持つ人が林業への転職を躊躇する最大の理由であり、失敗の原因です。
天候リスクが家計に与える影響
- 梅雨の収入3割減
- 冬の除雪作業への転換
- ローン返済の不安
「今月は雨が多かったから、お小遣い抜きね」なんて会話が笑い話で済めばいいですが、生活費そのものが足りなくなるようでは、安心して働き続けることはできませんよね。
異常気象で仕事がなくなる恐怖
近年はゲリラ豪雨や大型台風の影響で、山が崩れたり道が塞がれたりして、長期間仕事が止まってしまうリスクも高まっています。自然を相手にしている以上、自分たちではどうしようもない理由で無収入になる期間が発生する可能性があるんです。
このリスクを想定して、半年分くらいの生活費を貯金してから転職するか、あるいは会社が休業補償をしてくれるかどうかを確認しておく必要があります。この準備を怠り、ギリギリの状態で飛び込んでしまうと、数ヶ月の不漁(不作)で生活が破綻してしまいます。
冬場の収入源を確保できない苦悩
積雪地域では、冬の間は林業そのものがストップします。多くの会社では、冬は除雪作業や、室内での内職、あるいは別の土木工事などに切り替えますが、これも必ずしも安定しているわけではありません。
雪が降らなければ除雪の仕事も減ってしまいますからね。冬の間にどうやって食いつなぐか、そのプランが不明確なまま移住してしまうと、冬を越せずに都会へ戻ることになります。
季節による収入の変動を、年間トータルで管理できるマネーリテラシーが求められる仕事なのです。
田舎暮らしの理想と現実、予想外にかかる生活コストの落とし穴
「地方に行けば生活費が安くなるから、年収が下がっても大丈夫」という考えには、意外な落とし穴があります。確かに家賃は安いですが、それ以外のコストが都会より高くつくことが多々あるんです。
この「見えない出費」を計算に入れていないと、給料日前に財布が空っぽになる……なんてことになりかねません。
地方移住で意外とかかる費用
- 車の維持費・ガソリン代
- プロパンガスの高い料金
- 冬場の灯油・暖房代
特に車は、地方では「1人1台」が当たり前。夫婦で移住すれば2台分の維持費がかかります。
これが家計を圧迫する大きな要因になるんです。
車社会がもたらす家計へのダメージ
林業の現場は、事務所からさらに車で1時間かかる山奥……なんてこともザラです。通勤だけで毎日往復2時間、ガソリン代も馬鹿になりません。
また、林業に使う作業車(軽トラなど)を個人で所有しなければならない場合、その購入費や車検代も重くのしかかります。都会では電車で数百円だった移動が、地方では数千円のガソリン代に化けるんです。
この「移動コスト」を甘く見ていると、手元に残るお金が想像以上に少なくなって驚くことになります。
人間関係という名の「コスト」
地方での暮らしには、都会にはない「お付き合い」があります。
地域の草刈りや祭りの寄付金、冠婚葬祭の付き合いなど、お金だけでなく時間も取られることが多いんです。これを「温かい交流」と捉えられれば良いですが、「面倒な出費」と感じてしまう人にとっては、大きなストレスになります。
コミュニティに馴染めないと、野菜のお裾分けをもらったり、困った時に助けてもらったりという「田舎ならではのメリット」も受けられません。結果として、孤独感と金銭的な負担だけが残り、離職へとつながってしまうのです。
実は成長産業?私が林業の将来性にワクワクしている理由

さて、厳しい現実もお伝えしましたが、ここからは少し明るいお話をしましょう。実は今、林業は「かつてないほどの追い風」が吹いている産業なんです。
「斜陽産業で先がない」なんて思っているなら、それは大きな間違い。世界的な脱炭素の流れや、テクノロジーの進化によって、林業のあり方は劇的に変わろうとしています。
私は、これからの林業は単なる「木を切る仕事」ではなく、地球環境を守りながら価値を生み出す「最先端の環境ビジネス」になると確信しています。これまで当たり前だった重労働が機械に置き換わり、オフィスワークのように山を管理する時代がすぐそこまで来ているんです。
そんな変化の真っ只中に飛び込むのは、キャリアとしても非常に面白い選択だと思いませんか?
具体的にどんな変化が起きているのか、なぜ今、異業種からの転職者が増えているのか。そのワクワクするような最前線の様子をお伝えします。
これを知れば、林業への見方がガラリと変わるはずです。
カーボンニュートラルで注目、森林が「お金」を生む新しい仕組み
今、世界中で「カーボンニュートラル(脱炭素社会)」の実現が叫ばれていますよね。木は成長する過程で二酸化炭素を吸収してくれるため、適切に管理された森林は、地球温暖化を防ぐための強力な武器になります。
この「二酸化炭素の吸収量」が、今や「J-クレジット」という形で売買されるようになっているんです。
森林の新しい価値の源泉
- J-クレジットの販売
- 企業の森づくり支援
- バイオマス燃料の需要
つまり、木を売って稼ぐだけでなく「山を健康に保つこと自体」が収益を生む仕組みが整いつつあるわけです。これは、林業の収益構造を根本から変える可能性を秘めています。
「木を売る」以外のビジネスモデルの誕生
これまでの林業は、木を植えてから数十年後に伐採して売るという、非常にスパンの長いビジネスでした。しかし最近では、森林の多面的機能を活用した新しいビジネスが生まれています。
例えば、大手企業と提携して「企業の森」を管理し、その管理料を得るモデルや、森林セラピー、アドベンチャーパークなどの観光資源として活用する動きです。森林が持つポテンシャルに気づいた企業が、こぞって林業分野に投資を始めています。
この流れは、現場で働く人たちの給与水準を底上げする強力な原動力になるはずです。
国産材の価値が見直されている
ウッドショックを経て、海外からの輸入材に頼ることのリスクが浮き彫りになりました。その結果、改めて日本の豊かな森林資源が見直されています。
CLT(直交集成板)という新しい技術を使えば、これまで難しかった高層ビルも木造で建てられるようになりました。街中に木造建築が増えれば、それだけ国産材の需要が高まり、林業の活気につながります。
自分たちが育てた木が都会のシンボル的なビルに使われる……そんな未来を想像すると、仕事への誇りも一段と高まりますよね。
重労働はもう古い?スマート林業が変える現場の最前線
林業のイメージを最も変えるのが「スマート林業」の導入です。かつては職人の勘と経験に頼っていた作業が、今ではドローンやICT(情報通信技術)を駆使して、より安全で効率的に行われています。
これにより、過酷だった現場作業の負担が大幅に軽減され、女性や体格に自信のない人でも活躍できる場が広がっているんです。
導入が進むスマート技術
- ドローンによる測量
- 自動伐倒機の導入
- 苗木の自動運搬ロボ
「山の中を歩き回って木の本数を数える」なんて作業は、もうドローンが数分で終わらせてくれます。データに基づいた精密な森林管理が、これからの林業のスタンダードです。
プロセッサやハーベスタの衝撃
今の林業現場の主役は、チェーンソーではなく「高性能林業機械」です。ハーベスタという機械を使えば、運転席に座ったまま、巨大な木を掴み、切り倒し、枝を払い、一定の長さに切り分ける作業が、あっという間に完了します。
まるでガンダムを操縦しているかのような感覚ですよ。重いものを持つ必要がなく、冷暖房完備のキャビンの中で作業ができるため、体力的な消耗は劇的に少なくなりました。
これからは「筋肉」よりも「機械を操るセンス」が求められる時代なんです。
スマホで山を管理する時代へ
最新の林業現場では、タブレット端末が手放せません。GPSを使って自分の位置を確認しながら、どの木を切るべきか、どこに道を付けるべきかを画面上で判断します。
作業の進捗状況もクラウドで共有されるため、事務所にいながら現場の動きをリアルタイムで把握できるんです。こうしたデジタル化が進むことで、無駄な移動や待ち時間が減り、残業時間の削減にもつながっています。
「林業=アナログ」という古い固定観念を捨てれば、そこには非常にクリエイティブな仕事が広がっていることに気づくでしょう。
異業種からの転職組が急増中、彼らが感じている本当のやりがい
最近、私の周りでもIT業界やサービス業から林業に転職する人が増えています。彼らに「なぜ林業を選んだの?」と聞くと、返ってくる答えは共通しています。
それは、都会の喧騒や数字を追いかける毎日では得られなかった「確かな手応え」と「圧倒的な解放感」です。人間らしい生活を取り戻すために林業を選ぶ、そんな価値観の変化が起きているんですね。
転職者が感じる林業の魅力
- 満員電車からの解放
- 成果が目に見える
- 夜は家族と過ごせる
もちろん収入も大事ですが、それ以上に「自分が何のために働いているか」が明確になることが、彼らにとっての最大の報酬になっているようです。
「100年後の未来」を作るというロマン
林業の最大のやりがいは、時間軸の長さにあります。今日植えた苗木が立派な大木になるのは、数十年後、あるいは100年後のことです。
自分がこの世を去った後も、自分が手入れした森が残り続け、誰かの役に立つ。そんな壮大なプロジェクトに関わっているという感覚は、他の仕事ではなかなか味わえません。
目の前の利益に追われる現代社会において、この「悠久の時を育む」という感覚は、何物にも代えがたい心の充足感をもたらしてくれます。これこそが、林業にハマる人が口を揃えて言う「ロマン」なんですよね。
自然の中で働くことによるメンタルケア
都会でストレスフルな生活を送っていた転職者たちは、山の空気を吸い、鳥の鳴き声を聞きながら働くことで、驚くほど表情が明るくなります。もちろん仕事は大変ですが、パソコンの画面と睨めっこする疲れとは質が違います。
適度な運動と日光、そして森林浴の効果で、不眠症やメンタルの不調が改善したという話もよく耳にします。健康を維持しながら働けることは、長期的に見れば医療費の削減や寿命の延長につながり、人生全体の幸福度を大きく高めてくれる。
これも立派な「収入」の一部と言えるかもしれません。
家族を養いながら林業で安定して稼ぎ続けるための3つの秘訣
ここまで読んで「林業も悪くないかも」と思い始めたあなたへ。最後に、未経験からこの世界に飛び込み、しっかりと生活を安定させるための具体的な3つのコツを伝授します。
何も考えずに勢いだけで転職するのはおすすめしませんが、この3つのポイントさえ押さえておけば、リスクを最小限に抑えつつ、林業のメリットを最大限に享受できるはずです。
これらは、私がこれまで見てきた「成功している若手林業家」たちが共通して実践している戦略です。彼らは単に真面目に働いているだけでなく、非常に賢く立ち回っています。
今の時代、林業で生きていくには「職人力」だけでなく「情報収集力」と「多角的な視点」が欠かせません。
どれも難しいことではありません。ただ、知っているかどうかで、5年後、10年後のあなたの通帳の残高に大きな差が出る。
そんな実践的なアドバイスをお届けしますね。
1. 支援が手厚い「自治体」と「ホワイト企業」を見極める
林業生活の成否は、最初に入る「場所」で8割決まると言っても過言ではありません。日本全国、山はどこにでもありますが、自治体や会社によって、従業員へのサポート体制には天と地ほどの差があります。
まずは「どこで働くか」を徹底的にリサーチしましょう。
良い就業先を見極める指標
- 月給制を導入済み
- 家賃補助が手厚い
- 若手の定着率が高い
特に、移住希望者向けの体験入山や、お試し移住制度を積極的に行っている自治体は、受け入れ態勢が整っている証拠です。実際に足を運んで、現場の空気を感じることが何より大切です。
「認定森林施業プランナー」がいる会社を探そう
会社選びの基準として、その会社に「認定森林施業プランナー」や「森林経営管理制度」に精通した人がいるかを確認してみてください。これは、山をただ切るだけでなく、長期的な経営計画を立てられるプロがいるということです。
経営がしっかりしている会社は、仕事が途切れることがなく、給与も安定しています。また、最近では「SGEC」や「FSC」といった森林認証を取得している会社も増えています。
これらは環境に配慮した適切な管理をしている証であり、こうした会社は社会的信頼も高く、福利厚生も整っている傾向にあります。
自治体の「移住コンシェルジュ」を使い倒す
求人サイトを見るだけでなく、各自治体に設置されている「移住相談窓口」に直接問い合わせてみましょう。彼らは、求人票には載っていない「あの会社は社長が優しくて若手が育っているよ」といったリアルな内部事情を知っていることがあります。
また、空き家バンクの情報を優先的に教えてくれたり、林業以外の生活面での不安(病院や学校など)についても親身に相談に乗ってくれます。孤独になりがちな移住初期において、自治体の担当者と良好な関係を作っておくことは、精神的な安定にも大きく寄与します。
2. 資格ハンターになる?機械操作のスキルを磨いて手当を狙う
林業で給料を上げる最も確実な方法は、資格を取って「自分にしかできない仕事」を増やすことです。林業は免許がないとできない作業が多いため、資格を持っているだけで重宝され、技術手当という形で給与に反映されます。
会社のお金で資格を取らせてもらえることも多いので、積極的に手を挙げましょう。
最初に狙うべき主要資格
- チェーンソー特別教育
- 刈払機取扱作業者
- 車両系建設機械免許
特に重機の免許は、林業だけでなく土木や建設現場でも使える一生モノのスキルになります。これを複数持っていることで、あなたの市場価値は一気に高まります。
高性能林業機械のオペレーターを目指す
もしあなたがゲーム好きだったり、細かい操作が得意なら、ぜひ大型のハーベスタやフォワーダのオペレーターを目指してください。これらの機械を自在に操れるようになると、現場での立ち位置はガラリと変わります。
肉体労働から「専門職」へとシフトでき、体力的な衰えを心配することなく長く働き続けることができます。熟練のオペレーターは、会社にとっても手放したくない貴重な存在。
交渉次第で、大幅な年収アップや好条件での引き抜きを提示されることもある、非常に夢のあるポジションなんです。
「現場管理」のスキルでキャリアの幅を広げる
現場で数年経験を積んだら、次は「森林施業プランナー」などの管理職向けの資格に挑戦しましょう。
山の所有者と交渉し、どのような整備を行うか計画を立てる仕事です。ここまで来ると、もはや作業員ではなく「コンサルタント」に近い役割になります。
デスクワークの割合が増え、給与体系も一段上のステージに上がります。現場のことが分かり、かつ数字や法律の知識も持っている人材は、今の林業界で最も不足しています。
ここを狙えば、林業で「食えない」なんて悩みは過去のものになるでしょう。
3. 収入源を1つに絞らない、地域資源を活かした「複業」のすすめ
林業だけで稼ごうとせず、田舎ならではの資源を活かして複数の収入源を持つ。これが、今の賢い若手林業家のスタイルです。
林業は朝が早く、その分、夕方の自由時間が確保しやすいという特徴があります。この時間を活用して、副業や地域でのビジネスを展開するんです。
林業と相性の良い副業例
- 薪の製造・ネット販売
- キャンプ場の管理運営
- 狩猟(報奨金とジビエ)
1つの会社に依存しすぎない「ポートフォリオ」のような働き方をすることで、万が一、天候不順で林業の収入が減っても、他のルートでお金を補うことができます。
「薪ビジネス」は林業の特権
林業の現場では、製品にならない「端材」や「枝葉」が大量に出ます。これらは普段は捨てられてしまうものですが、キャンプブームの今、薪としての需要は非常に高いんです。
会社から安く(あるいは無料で)譲り受けた木材を、週末に自分で割って乾燥させ、フリマアプリや地元の直売所で販売するだけで、月に数万円の副収入になることがあります。自分の仕事の「ゴミ」を「宝」に変える。
これほど効率的で林業らしい副業はありません。仕事の延長線上で、楽しみながらお小遣い稼ぎができるのは大きな魅力ですよね。
狩猟免許を取得して「報奨金」を得る
林業に従事していると、山で鹿や猪に遭遇するのは日常茶飯事です。そこで狩猟免許を取り、有害鳥獣駆除の隊員として登録する道もあります。
捕獲した個体に応じて自治体から報奨金が出るほか、自分で解体してジビエ肉として販売したり、加工品を作ったりすることも可能です。害獣被害に悩む地域住民からも感謝され、コミュニティでの信頼度も上がります。
林業で山を守り、狩猟で生態系のバランスを整える。まさに「山のプロフェッショナル」としての生き方が、結果として複数の収入源を生み出すことになるんです。
まとめ:林業で生活できるかは「事前の情報収集」と「働き方」次第
「林業は生活できない」という言葉の裏には、古い働き方に縛られたまま、準備不足で飛び込んでしまった人たちの後悔が隠れています。しかし、今の時代に合った「月給制のホワイト企業」を選び、「スマート林業」のスキルを磨き、「地域の資源」を賢く活用すれば、林業は決して食えない仕事ではありません。
むしろ、都会では得られない心の豊かさと、将来性の高いキャリアを同時に手に入れられる、非常に魅力的な選択肢なんです。
もちろん、最初からすべてがうまくいくわけではないでしょう。体は疲れるし、雨の日に不安になることもあるかもしれません。
でも、あなたが「100年後の森を作る」という誇りを持ち、自分から積極的にスキルを磨いていけば、道は必ず開けます。地方自治体も、国も、そして何より日本の山々が、あなたの力を必要としています。
もし今、あなたが今の仕事に疑問を感じ、自然の中で自分らしく生きたいと願っているなら。まずは気になる地域の林業イベントに参加したり、移住相談窓口を覗いてみたりすることから始めてみませんか?小さな一歩が、あなたの人生を大きく変えるきっかけになるはずです。
山で働く爽快感を知ったとき、あなたは「あの時決断してよかった」と心から思えるでしょう。あなたの新しい挑戦を、山の木々も静かに、そして温かく待っていますよ。



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